もう一人の自分
人には良い習慣と悪い習慣があります。良い習慣はそのまま続ければ良いですが、悪い習慣については直したいと考えることが多いでしょう。しかし、悪い習慣を直そうとしても、なかなか簡単に直るものではありません。
なぜでしょうか? 自分では「直した方がいい」「直すべきだ」と考えているのに、どうしても直せない。このことから、自分の中に自分とは違うもう一人の自分がいることに気づくのではないでしょうか。それがもう一人の自分、つまり無意識を形成する体です。
体は悪気があって反抗しているわけではありません。体には体なりの必要性があって、その行動を続けているのです。悪習慣であっても、今の時点では体がそれを必要としているのです。
悪習慣を断つために
体は良い習慣でも悪い習慣でも、一度必要だと認識したことを続けようとします。そのため、悪習慣が続いてしまうのは、体がそれをまだ必要と感じているからです。自分の意識では「悪習慣を断とう」としているのに、それがうまくいかないのは、体がまだ納得していない状態にあるからです。
人は他人から何かを言われても、納得できないとそれを受け入れることは難しいですよね。体も同じで、体が納得できる形にしなければ、悪習慣を断つことは難しいのです。
習慣化とは
体を納得させるには、言葉だけでは意味がありません。体が必要だと感じていることを無理に止めようとするのではなく、体がその必要性を感じなくなるように変えていくことが大切です。具体的には、もし悪習慣を断とうとして続かないのであれば、その行動を止めることで何か不都合が生じているのかもしれません。体にとって不都合が生じないように少しずつ変化を与えていくことが重要です。
急な変化は体が受け入れにくいため、今の状況に似た形で、不都合が生じない程度の変化を少しずつ加えていくことが効果的です。変化の量を抑え、長く続けることで、体は徐々に納得し、新しい習慣が自然なものとなっていきます。
習慣化は意志の力だけで行うものではなく、体に納得させた上ではじめて達成できるものです。最初は少しずつでも、続けていけば次第に楽になっていくということを理解した上で、習慣化に取り組んでみてはいかがでしょうか。
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